超番外編 「ある日、とある場所で鼻毛君」Vol.1

****************************************************************************************** 人の世の中に生きるものとして、 出会いと別れ、逃れられないのが人生。 そんな、私の前に現れた一人の男の物語。 そんな、私が驚愕した物語。 ******************************************************************************************
 鼻毛君が職場からいなくなった後、鼻毛君の行き先など 全くと言っていいほど関心がなく、営業の人に聞くことすらなかったのだが ふとしたキッカケで鼻毛君が営業に話をふったところ、 「あいつは、会社を辞めて今はナニをしているか分からない」 「噂では、欝病が酷くて家に引きこもっている。」と言う。 「人には、向き不向きがありますからねぇ。」と、 私も一緒に働いた人間として、一言漏らしたのだ。 そんな話が、鼻毛君が職場を去った約4ヶ月後に行われた。 時は流れ。 私も鼻毛君のことなどすっかり忘れ、 いつものように、渡り鳥のように会社から会社に出向を続けていた。 そんなある日、私の行っていた出向先で人員募集の面接が行われた、 面接を行う場所と私が作業を行っている場所は、 仕切りがあるだけで声が聞こえる状態だった。 面接は、順調に進み。 いよいよ、試験が行われようとしていたのだが、 面接に来ていた男は、「試験」と言う言葉に敏感に反応し、 「し、し、試験があるんですか!?」(面接の男) 「はい、一次には試験も含まれております。」(試験官) 「し、し、試験。」(動揺しすぎ!!!) 「何か、問題でもありますか?」 「い、い、いえ、ねねみ耳にみ水だったもので。。。」 「試験があるのは、事前にお伝えしていたはずですが・・・。」 ・・・。 その会話のやり取り。 そもそもネネミミミにミミズって何やねん。 私は無性に顔が見たくなった。 どこの馬鹿面なのかを無性に見たくなったのだ。 試験のことも、事前に電話連絡が行われているらしい。 その癖に、噛み噛みでことわざを披露した こいつの面を。。。 私はおもむろに席を立ち。 面接が行われている、場所の横をスーッと通りすぎ横目でチラ見をした 瞬間!!!! 懐かしい。面が眼に飛び込んできた。 な、懐かしい。 その顔、忘れるはずがありません。 何ヶ月か前、私を苦しめた顔じゃないですか!! やっぱり、この業界に戻ってきたのですね。 鼻毛君。。。 面接も終わり。 鼻毛君は、会社を後にしました。 試験で使ったと思われる、大量の消しカスを残して・・・。 そして、やっぱり一次面接で鼻毛君は 不採用になったようです。

 
 
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