番外編 初対面、そして「鼻毛君」Vol.3

****************************************************************************************** 人の世の中に生きるものとして、 出会いと別れ、逃れられないのが人生。 そんな、私の前に現れた一人の男の物語。 そんな、私が驚愕した物語。 ******************************************************************************************
1週間後。 A会社からまたまた、面接の話が転がりこんできました。 私は焦っていました。 その時、年も押し迫る12月下旬。 私には貯蓄というものがほとんどなく、 あと1ヶ月ぐらいしか食い繋げそうにありません。 1月からは働かないとご飯が食えない状態にあったのです。 (個人事業者は給料は1ヶ月遅れだから) 次の面接で見事にチョイス(採用)されないことには、 私の未来(ご飯)はないのです。 面接当日。 私は珍しく髭も剃り、髪の毛もセット(見ぐるしくない程度に)して 気合十分で挑みました。 面接待ち合わせ時間10分前、現地到着!!! そして、そこには・・・・。 彼が・・・・。 悪夢でした・・・。 私のやる気を全て刈られてしまったような気さえしました。 とりあえず、A会社の社員と挨拶を行い。 彼には挨拶すらしませんでした。(憎悪) 面接になり(面接をするところは、喫茶店)、 私は彼のことを無視して自己PRしました。 そこにいる私は、いつものやる気のない私ではなく かなり、積極的な姿勢が見れたのではないでしょうか!? そして私は自分のPR中に不覚にも、彼の方を見てしまったのです。 彼は面接を行う人とはそっぽを向いた座り方をして (私の話など、まるで聞いていない素振り) コーヒーの味を必死に調えていたのです。 私は吃驚しました。 これほどまでに、情熱のない男、人に興味のない男を 今まで見たことがなかったからです。 それ以上に、面接に来ているのにコーヒーの味って・・・。 「お前にわかるんかいっ!!!!」(怒号) しかも面接と言うのに、こいつの顔。不精髭に・・・。 鼻毛まで飛び出していたのです。 いや・・・。これは・・・・。 面接を行う服装の良し悪しより、 私は・・・、人としてどうかと思いました。(2度目) その後、私と鼻毛の飛び出した男が2人同時に採用されたのです。 これって別に気合を入れなくても、もしかして採用されたのでは・・・。 そう思うと、私の心には冬の冷たい夜風が吹いた気がしたのです。(泣) 鼻毛の飛び出した、だらしのない男と共に働くについて 私はひっそりと「鼻毛君」とあだ名をつけたのです。

 
 
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