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人の世の中に生きるものとして、
出会いと別れ、逃れられないのが人生。
そんな、私の前に現れた一人の男の物語。
そんな、私が驚愕した物語。
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1週間後。
A会社からまたまた、面接の話が転がりこんできました。
私は焦っていました。
その時、年も押し迫る12月下旬。
私には貯蓄というものがほとんどなく、
あと1ヶ月ぐらいしか食い繋げそうにありません。
1月からは働かないとご飯が食えない状態にあったのです。
(個人事業者は給料は1ヶ月遅れだから)
次の面接で見事にチョイス(採用)されないことには、
私の未来(ご飯)はないのです。
面接当日。
私は珍しく髭も剃り、髪の毛もセット(見ぐるしくない程度に)して
気合十分で挑みました。
面接待ち合わせ時間10分前、現地到着!!!
そして、そこには・・・・。
彼が・・・・。
悪夢でした・・・。
私のやる気を全て刈られてしまったような気さえしました。
とりあえず、A会社の社員と挨拶を行い。
彼には挨拶すらしませんでした。(憎悪)
面接になり(面接をするところは、喫茶店)、
私は彼のことを無視して自己PRしました。
そこにいる私は、いつものやる気のない私ではなく
かなり、積極的な姿勢が見れたのではないでしょうか!?
そして私は自分のPR中に不覚にも、彼の方を見てしまったのです。
彼は面接を行う人とはそっぽを向いた座り方をして
(私の話など、まるで聞いていない素振り)
コーヒーの味を必死に調えていたのです。
私は吃驚しました。
これほどまでに、情熱のない男、人に興味のない男を
今まで見たことがなかったからです。
それ以上に、面接に来ているのにコーヒーの味って・・・。
「お前にわかるんかいっ!!!!」(怒号)
しかも面接と言うのに、こいつの顔。不精髭に・・・。
鼻毛まで飛び出していたのです。
いや・・・。これは・・・・。
面接を行う服装の良し悪しより、
私は・・・、人としてどうかと思いました。(2度目)
その後、私と鼻毛の飛び出した男が2人同時に採用されたのです。
これって別に気合を入れなくても、もしかして採用されたのでは・・・。
そう思うと、私の心には冬の冷たい夜風が吹いた気がしたのです。(泣)
鼻毛の飛び出した、だらしのない男と共に働くについて
私はひっそりと「鼻毛君」とあだ名をつけたのです。
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